原宿と代々木の中間に位置する共同住宅のリノベーションを行いました。以前当事務所で設計した「原宿のオフィス1」と同じフロアにある一室ですが、前回より玄関前のスペースなどに余裕があり少し大きな住戸です。立地周辺はアパレル関係を中心に事務所利用の建物が多く存在しつつも住宅の利用も混在している状況でしたが、周辺の市況を鑑みオフィスとしての利用に即したものへと改修することとなりました。室内はスケルトン(内装材を撤去した素の状態)とホワイト(白く抽象的な状態)の2つの空間がパラレルに存在することで、単純な一室空間に場所を作り出しています。境界になる壁面には、スケルトンの状態が立ち上がった様な不均一な表情のセメント板がタイル状に貼られており、より境界面を浮き立たせています。間仕切りなどで物理的な空間を設えるというよりは、対峙する2つの領域を行き来することで生まれる非日常的な体験がオフィスという日常に新鮮さをもたらせられればと考えています。
用途: 賃貸オフィス
延床面積: 57㎡
構造: 鉄筋コンクリート造
規模: 地上3階の1階
企画: 尾張屋土地株式会社