吉祥寺に計画した12戸の集合住宅。吉祥寺の街は1960年台に計画された都市計画をもとに整備され、現在も継承しながら商業エリアを住宅地が囲うように広がっている。商業エリアは路地、住宅地は街路が特徴的で、今回計画の建物も見通しの良い街路に接続しており、本計画では前面道路を引き込んだ様なアプローチ空間をつくる事によって、街につながるイメージを持った集合住宅を計画している。用途地域の高さ制限から、北側の建物を2層、南側の建物を半地下のある3層とし高さの違いを生む事で、採光や通風を取り込みつつ住戸プランの多様さにも繋げている。インテリアには木造ならではの梁や柱が見え、最上階では屋根勾配なりの天井高さが現れることで各部屋に違った開放感と景色を与えている。吉祥寺の家という建物名は住戸各々バリエーションのある動線やプラン、住戸環境をひとつながりの勾配屋根と道路の延長としたアプローチ空間によって、一つの大きな家とする意味合いが込められている。
位置: 東京都武蔵野市
用途: 共同住宅(長屋12戸)
敷地面積: 391.90㎡
建築面積: 207.24㎡
延床面積: 505.38㎡
住戸面積: 約35〜42㎡
構造: 地下_鉄筋コンクリート造 地上_木造
規模: 地下1階 地上2階
工期: 2019.2〜2019.11
企画 : 尾張屋土地株式会社
構造設計: 多田脩二構造設計事務所
植栽計画: タカ・グリーンフィールズ
(※川辺直哉建築設計事務所と協働で設計監理)